3日目。目覚めると外は暗かった。時計を見ると午前2時。時差ぼけだ。
しばらく寝ようと試みたが、あきらめてPCを立ち上げた。
4時。少し疲れたので、再びベッドに戻る。しかし、結局寝られないまま、6時を迎えた。シャワーを浴び、着替えて、1階の朝食会場へ。フロアはアジア系の宿泊客が圧倒的に目立つ。どうやら中国南部の方々の団体ツアーの様子。
朝食は、定番のパン、チーズ、ハム、それにトマトやきゅうりなど。このレベルのホテルでも、日本の朝食チーズと比べるとしっかり美味しいゴーダチーズなのがうれしい。日本では値の張る薄切りの茶色いドイツパンにのせて食べる。最後はラテマキアートで〆。
7時20分チェックアウト。外は、…吹雪。車に雪が積もり、視界が悪い。恐れていた最悪の事態。タイヤを確認すると幸いスタッドレスであった。車に乗らないとどこにもいけないので、とりあえず恐る恐る出発。ホテルを出てすぐにアウトバーン。路面は積雪。時速40kmくらいで進む我々の横を、何km出しているか判らない車がビュンビュン追い抜いていく。少しずつ運転に慣れ、スピードを上げていく。

ホテルの朝食

まだ暗い雪の降る駐車場
今日の目的地は、マウルブロン、シュパイヤー、ロルシュ、メッセルの4つの世界遺産。一番遠いマウルブロンは、ライン川沿いに南下するアウトバーンから、内陸に入った山道なので、降雪時の難易度は高い。この時点でマウルブロンは半ば諦めかけたが、距離的に近いほかの目的地は、到着してもまだ開いていないので、とりあえず行ける所まで南下することにした。
途中、サービスエリアで道路地図を購入。視界が悪くて不安なので、前を行くイタリアの観光バスの後ろにしっかりついて行く。すると、フランクフルトから一時間ほど南下したマンハイムのあたりでいきなり雪が止み、視界が開けた。路面も乾いており、走行も快適になる。途中、観光バスはハイデルベルグで降りてしまったが、すっかり運転に慣れたKさんは、追い越しなども試みる。ただ、一般道には不安があるので、5号線をカールスルーエまで下り、そこからシュトゥットガルト方面に向かって、マウルブロンへの一般道の距離を最大限短くしてアプローチした。

夜明けのサービスエリア売店

アウトバーンをひた走る(前はイタリア観光バス)
マウルブロンでは雲の間から晴れ間も見え、まずまずの天気。世界遺産になっている旧シトー派修道院の建物へいくと、日曜日なので、ミサに集まる人々。通りかかったおじいさんとは目が合ったので、モルゲン、と挨拶。どうやら、今は修道院ではなく一般の教会を併設しているらしい。ミサとは別ルートになっている見学者コースを一時間ほどかけてゆっくり見学した。しかし、とても寒い。

マウルブロン修道院外観

天井の壁画
マウルブロンからは最短距離で次の目的地シュパイヤーへ向かう。街が近づくと、大聖堂の偉容が姿を現し、期待が高まる。聖堂そばの駐車場は2時間1ユーロ。先に大聖堂を見学し、それから昼食をとることにした。
大聖堂は赤い砂岩で建てられた明るい色の建物。近年修繕工事をして汚れを落とした様子。

シュパイヤー大聖堂外観

大聖堂の内部
大聖堂の前、参道にあたるような場所に、市が出ていたので、行ってみる。食べ物や飲み物、香辛料、みやげ物などの屋台が並び、人手も多く賑やか。旬の過ぎたシュトーレンが1kg5.9ユーロで安売りしていた。でかい。
ホットワインやソーセージ、スープなどとても旨そうだったが、とにかく寒すぎて外で食べる気がしない。地元の人は完全防寒装備。我々は商店街の路地で見つけたちょっと高そうなドイツ料理のレストランに入店。
昼食はシュパイヤースペシャル(2人用)というメニューを注文してKさんとシェア。出てきたのは大皿にがっつりとさまざまな肉のグリルやフライ、付け合せのポテト、野菜。にくにくしい昼食はとくにポークのグリルが美味しい。会計は2人で50ユーロで多少高めだが内容には満足。

参道にあった市

シュパイヤースペシャル
食後、再び屋台をひやかしてから、修道院の裏手のライン河畔へ出て、流れを眺める。思っていたより急流で水が速い。とっても寒いので、すぐに駐車場へ戻り次の目的地へ。
シュパイヤーの次はロルシュ。カロリング朝時代の修道院の遺構でとくに王の門が有名。北上すると途中マンハイムを過ぎたあたりから再び雪模様に。再び運転に不安を覚えながらも50分ほど、14時20分にロルシュ到着。王の門と修道院をあっさり15分ほど観光。

王の門

修道院の遺構
今度はロルシュの東側のアウトバーン5号線に入り北上。最後の目的地メッセルを目指す。しかし、5kmほど進むと雪が激しくなり、渋滞も発生。メッセルどころか、時間内にフランクフルト空港にたどり着けるかどうかも不安になる。気持ちは南極探検のアムンゼン。いや、遭難したスコットか。なんか遠い昔に、学研のひみつシリーズで読んだ探検隊の悲劇が頭をよぎる。メッセル手前10数キロで、到達を諦めなければならないのか。
あと、5分たって渋滞を抜けなかったら諦めよう、そんな自問自答を繰り返していた。
しかし、車は動いた。
ダルムシュタットの南で5号線を降り、一般道でダルムシュタット市内へ。カーナビはついていないので、私の道路地図ナビだけが頼りだが、市内に入ると手持ちの道路地図には正確な分岐が載っていなくて役に立たない。
しかし、この頃から、雪が止み、視界が良くなった。天佑。メッセル興味なしのドライバーKさんもやけになって、メッセルへのアプローチを勧める。

メッセルへ続く雪道
メッセル採掘場に到着したのは、16時少し前だった。ドイツ最初の自然遺産。今度は学研のひみつシリーズ、化石のひみつが脳裏をよぎる。積雪の中、門の前で車をとめ、ロープを乗り越えて、中に入る。建設中のビジターセンターを横目にみながら、先人の足跡を追って、奥にある展望台へ。
目の前に広がるのは露天掘りの雄大な景色。悪天候で諦めかけたので、達成感もひとしお。しかし、スコット隊は南極点到達の帰り道に遭難して全滅した話をすると、Kさんはかなりテンションが下がってしまった。

展望台からの眺め

発掘内容を示す案内板
メッセルからフランクフルト空港までの距離はわずか。渋滞しているかもしれないアウトバーンを避け、一般道でアクセス。返却予定時刻の一時間前に空港到着。空港ではガソリンスタンドで給油に手間取い、凍てつく寒さに泣く思いをしたり、返却ルートを間違ってバックしたりしたものの、概ね順調に返すことができた。
空港からは、S9線で3駅のフランクフルト中央駅へ。切符は2人用の空港まで有効な一日券を購入。ヨーロッパなので、経験上、一日といってもきっと24時間有効だろう。明日の帰りまで使えるはず。
今日のホテルは、中央駅そばのaccorhotelsのallseasons frankflut。all seasons は余り聞きなれないブランドだが、オーストラリアに多いらしい。朝食、無線LAN込みでツイン69euroの安宿。古いホテルを改装して綺麗にしてあるが、暖房設備や窓、シャワーの排水など、ところどころ建物の古さを感じた。でも、リーズナブルで値ごろ感のある宿だ。
だいぶ疲労感があるが、まだ19時前なので、市電でレーマー広場まで行き、ドイツ最後の夕食にする。ガイドブックに載っていた店は閉まっていたので、しかたなく広場に面した店に入る。ヴァイツェンビールとハンバーグを注文。ハンバーグはつなぎの小麦粉がすいとんのような固まりで、全体的に熱くなく、付け合せのポテトは焦げていた。大都市の観光客一見さんが多そうな店なので仕方ない。

夕食時のビール
食後、中央広場まで歩いて、Uバーンでアルテオペラまで行き、建物のライトアップを鑑賞。ただし、工事中で覆いがあったのが残念。再び電車を乗り継ぎ、中央駅まで戻り、地下街のスーパーで買い物をして、ホテルに戻った。

ライトアップされたアルテオペラ
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